タイトル | ゴブリンスレイヤー |
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原作・作画 | 蝸牛くも・神奈月昇 |
出版社 | SBクリエイティブ/GA文庫 |
ゴブリン……それは人の世に災いをもたらす、もっとも身近でありふれた災厄である。
その薄汚いゴブリンに、全てを奪われた男──ゴブリンスレイヤーの復讐への闘い。
彼は殺すのみ、薄汚い、罪深きゴブリンどもを一匹たりとも残らずに!
ゴブリンスレイヤーのあらすじ紹介
若き冒険者達が旅立とうとしていた。
英雄に憧れる、無鉄砲な剣士の少年。
そんな彼の事が心配な、幼馴染の武闘家の少女。
魔術を行使するものとして、誇り高きプライドを持つ魔法使いの少女。
そして、まだ駆け出しの冒険者である新米神官である少女の四人は、初めての冒険である「ゴブリン退治」を引き受ける事となる。
ゴブリン。
モンスターの中では最弱の部類に入り、人間にもっとも身近に襲い掛かってくる、ごくありふれた災厄の一つ。
残虐で冷酷であり、弱くとも徒党を組み、集団で襲い掛かり、武器や防具を携え、村々を襲うモンスター。
それがゴブリンである。
冒険者ならば、誰しもが一度は通る、ゴブリン退治。
新米冒険者である四人は「楽勝」と、軽い気持ちで、奴らの巣食う洞窟へと入り込んでしまう。
不気味なほどに静まり返った、暗闇に染まる洞窟の奥へと入り込む4人達。
不安が隠せない女神官に、奥へと無警戒に向かう剣士の少年と武闘家の少女。
そんな女神官にイラつく魔法使いの叱責の後……四人は背後からゴブリン達に襲われてしまう。
魔法使いの少女の火炎の魔法がゴブリンを一匹仕留めるも、その隙をついて襲い掛かる複数のゴブリンに組み伏せられ、致命傷を負わされてしまう。
剣士の少年が果敢に戦うも、一匹二匹と切り伏せても、ゴブリンの数は減らず、やがて力尽きてしまう少年。
そんな少年の仇を取ろうと、女神官と魔法使いの少女を助ける為に、果敢に武術で抵抗するも、あえなく倒されてしまい、ゴブリンの慰みものへと落とされてしまう。
こんなはずではなかったと、逃げる女神官と魔法使い。
だがゴブリン達の執拗な追跡は終わることなく、追い詰められてしまう女神官と魔法使い。
ゴブリンの薄汚い手が、彼女達を慰みモノへと迫ろうとした時、彼が現れる。
コブリンを殺す者。
ゴブリンだけを狩り続ける彼の名は──ゴブリンスレイヤー。
これは神の運命に従わず、ゴブリンだけを標的に命を懸ける、英雄の物語である。
ゴブリンスレイヤーのネタバレ・今後の展開
今作は、アスキーアートを用いたやる夫スレ作品が原作の「ゴブリンスレイヤー」は、主人公のゴブリンだけを殺すことに、絶対の執念を抱く、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる、冒険者を主人公にしたライトノベル作品です。
この主人公。
とにもかくにも、ゴブリンを標的に殺戮を繰り返します。
洞窟に入った、新米冒険者達四人のうち、剣士の少年は討たれ、武闘家の少女はゴブリン達の毒牙に掛かり、魔法使いの少女はゴブリン達の仕込んだ毒で殺されてしまい、新米神官の少女だけが生き残ってしまいます。
洞窟の奥へと運び込まれた武闘家の少女を救う為に、ゴブリンスレイヤーと共に、女神官はゴブリン達に再度挑みますが、彼女は現実を知る事となってしまいます。
冒険者がどれだけに危険で、また世界は無慈悲で、残酷なのだと、冒険者の現実を知ってしまうのです。
そして戦闘がどれだけ凄惨なものなのかを、ゴブリンスレイヤーを通して学ぶ事となります。
ゴブリンを知り尽くす、そしてゴブリンだけを狩り続け、ベテランの冒険者の位置にいる彼は、猛威を振るった筈のゴブリン達を瞬く間に惨殺していきます。
火を使い焼き殺し、手ごろな武器で殺害し、手慣れたゴブリンの殺戮に、神官の少女は戦慄を覚えるも、彼がどれだけに過酷な世界に生きていたのかを知ってしまい、彼と共にゴブリン退治へと歩んでいきます。
やがてそれが大きな冒険へと続く、神も結末を知ら無い、物語へとなる事を彼は知らずに、ゴブリン退治に挑む彼と彼女。
果たして二人と、新たに出会う仲間達の運命はと、気になる展開が目白押しです!
ゴブリンスレイヤーの読んでみた感想・評価
ゴブリンだけを退治する、そんな騎士がいたら面白と、そんなちょっとした提案が、今作を生んだきっかけでもありました。
「ゴブリンスレイヤー」と銘を打つだけに、この物語の主人公であるゴブリンスレイヤーは、ただひたすらにゴブリン達を殺していきます。
ファンタジー系のライトノベルの作品の中で、物語に深く喰い込まない筈の、ありふれた、RPGゲームなどでは、雑魚でしかない、ゴブリン達が前面に押し出され、これまでにあったファンタジー作品とは違い、ダークなイメージを交え、ファンタジーの王道が活かされた作品でもあります。
今では珍しく純粋なファンタジー作品である今作。
この作品でもっとも注目すべきは、ゴブリンの生態が事細やかに設定されていることにあります。
また主人公は無敵では無く、鍛錬と経験を活かし、特別なものを持たない、ごくありふれた一般人でもあり、本来ならば目立たない筈の位置にいる彼が主役となり、魔王に挑む勇者の冒険ではなく、あくまでも身近な脅威であり、人の手で何とかできるコブリンにひたすら挑み、戦い続けると、もしかしたらファンタジーの世界では、ごくありふれた身近で、日常的な冒険をテーマに、物語が深くに展開し、雑魚である筈のゴブリンが強敵に描かれ、それを倒すゴブリンスレイヤーの執念が、文の一つ一つに演出され、物語をより楽しませてくれます。
これまでのファンタジー作品とは少し違った、ファンタジーの日常を堪能したい人に是非おすすめな作品です。
転生ではなく、チートのギフトでもなく、ただの一般人の冒険者「ゴブリンスレイヤー」が挑む、ゴブリンへの復讐劇。
一度読んでしまえば、彼の魅力に取りつかれる事必見です!
王道ファンタジー作品が好きな方におすすめ
転生に転移ではなくファンタジー世界に生まれ、ゴブリンに幸せの全てを奪われた、ゴブリンへ復讐を使う「ゴブリンスレイヤー」の活躍が、すごくカッコよく見えてしまう、王道ファンタジー作品「ゴブリンスレイヤー」は、ゴブリンの死闘が、こんなにも恐ろしく、そして血肉沸き躍る程に熱くさせるのかと、読めば目の離せない内容になっています。
ファンタジー作品の王道とは、これだといえる渾身作。
見ないと損です!