| タイトル | 僕は友達が少ない |
|---|---|
| 原作・作画 | 平坂読・ブリキ |
| 出版社 | KADOKAWA / メディアファクトリー |
全校生徒から札付きのワルと誤解されてしまっている羽瀬川小鷹（はせがわ・こだか）は、友達がいなかった。
そんな「ぼっち」の高校生活の中で偶然出会ってしまった、放課後の誰もいない教室でエア友達のトモちゃんと話す、同じ「ぼっち」な黒髪残念美少女の三日月夜空（みかづき・よぞら）と共に、友達１００人を目指して、隣人部を創る事になってしまった、小鷹の学園生活は一体どうなってしまう？
僕は友達が少ないのあらすじ紹介
聖クロニカ学園高等部２年５組の羽瀬川小鷹（はせがわ・こだか）は、孤独な学園生活を送っていた。
小さい頃からイギリス人である母親から受け継いだ金髪ゆえに、幼少期からは周囲の子どもから仲間はずれにされ、学生時代はヤンキーと思われ、笑顔を見せても逆に怖く見えてしまい、いつの間にか学園一の不良にされてしまっていた小鷹。
今日も一人で放課後をぼっちで過ごしていた。
事の間違いは転校初日。
盛大な大遅刻をしてしまい、息を切らして教室へと入り込むも、担任教師すらも恐れ、クラスメイトからも距離を置かれてしまい、彼の学園生活はすっかりと灰色だった。
そんなぼっちな放課後で、偶然出会ってしまった一人の黒髪の美少女。
誰かと話しをしていると思いきや……彼女一人しかいない。
幽霊と会話をする事の出来る少女かと思いきや、彼女──三日月夜空（みかづき・よぞら）は、エア友達をお喋りをしていただけだと言う。
何はともあれ、これが彼女との初めての出会いだった……
僕は友達が少ないのネタバレ・今後の展開
２０１１年に最も売れたライトノベルで有名な、「はがない」こと「僕は友達が少ない」は、残念系ジャンルを確立した作品でもあります。
さて、ひょんなことで出会ってしまった、ヤンキーの容姿ゆえに、クラスから、または学園からも札付きのワルと誤解されてしまっている、羽瀬川小鷹（はせがわ・こだか）と、黒髪の美少女であるも、毒舌家であり、常に不機嫌そうな顔立ちと雰囲気の為に、クラスから孤立してしまい、ついにはエア友達のトモちゃんを作ってしまう程に病んでもいる、三日月夜空（みかづき・よぞら）が、放課後偶然に出会ってしまった事で、二人のぼっちが友達作りの為に奮闘する物語が始まる事になります。
友達を作る為に、そして学園生活を楽しむためにと、隣人部を設立する事になりますが、そこに入部してきたのは、学園で男子に人気のある女生徒である柏崎星奈（かしわざき・せな）でした。
リア充がバカにしに来たと、夜空はすぐ様に追い返しますが、星奈は友達が欲しいのよと、泣きながらに入部を希望してきたのです。
そう、学園一男子から人気のある彼女ですが、彼女もまた、女子の友達がいないぼっちでもありました。
男子の友達を作ればと思いきや、男子は下僕であると友達扱いをしない彼女。
一見高飛車な残念美人でもありますが、毒舌家な夜空に言い負かされて泣かされると、ヘタレな部分を見せてしまいます。
そんな波乱で起こった隣人部の始動と、少し変わった入部希望のメンバー達ともに、友達を作る為に奮闘していく事になります。
さてさて、どうなる事でしょうか？
僕は友達が少ないの読んでみた感想・評価
今回紹介するライトノベル作品「僕は友達が少ない」は、それまでのライトノベル作品と言うジャンルに知名度を上げた作品として知られています。
アニメ化に映画化と幅の広い活躍をし、多くの支持を受け、２０１１年のライトノベルの中で一番多く読まれた作品として挙げられるほどに、人気を博した作品である「僕は友達が少ない」は、残念系作品のはしりとも言われています。
残念系とは、容姿が恵まれているのにも関わらず、個性的過ぎる性格ゆえに持った容姿を活かせずに、友達がいないと、残念な人生を送ってしまっていると言う、ぼっちな孤独な日々を過ごす、主人公の苦難を如実に描いたジャンルであり、後の残念系主人公やヒロインなどの新ジャンルを確立したとも言えます。
いわゆるギャップ萌えの一つでもある残念系の主人公や、容姿端麗な姿なのに残念系なヒロインなどが友達を作る為に奮闘し、友達を得るために集まったみんなが、いつしか友達になっていたと言う、素直な青春を謳歌できる作品であるのが、この作品の魅力でもあります。
色々な複雑な事情が絡みつつも、それを特別な力や能力が無くとも、人は成長していけるのだと、身近な、誰しもが経験したであろう孤独や、難題などを当たり前の様に盛り込み、ライトノベルでありながらも、現実感のある若者達の「迷い」と「葛藤」の青春群像劇を描いた作品とも言えます。
またこの作品の終わり方には賛否両論があるも、それでもなおもこの青春群像劇の魅力は尽きない内容になっています。
青春時代を振り返って見たい人におすすめです
青春時代をもう一度振り返ってみたい人や、友達がいない孤独を埋めたい人、そして儚くもどこか満たされる納得のできる成長を楽しみたい人におススメしたい作品が、この「僕は友達が少ない」です。
この作品のタイトルは、ライトノベルを読まない人でも一度は聞いたことのあるタイトル名だと思われる方も多いでしょう。
それもその筈、この作品は、ライトノベルの在り方や知名度の貢献に深く関わった作品とも言われています。
映画化やアニメ化など、幅広い活躍や、一つの時代の人気とジャンルを確立し、ライトノベルを大きく成長させた今作品は、残念系主人公と残念系ヒロインと原点でもあります。
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容姿に恵まれていても、性格一つで、見た目一つで、ガラリと変わってしまうと、チートが存在しない、また与えられない、リアルな現実感のある孤独が、同じ気持ちを共有する者達を通して、少しずつ成長し、変化していく青春の成長が描かれ、誰かと友達となる難しさと、そして友人から恋愛と発展していく、男女の複雑な恋愛模様も描かれているのがこの作品のもう一つの見どころになっています。
主人公を通して、そしてヒロインを通して、青春は難しくも挑む価値があるのだと、教えてくれる作品。
儚くとも、読み終われば少しだけ成長を感じられる、心の強さを教えてくれる作品。
ライトノベルを通して感じる、甘く苦く儚くも成し遂げられる、心を強くしてくれる青春群像劇のライトノベル作品です。
