奪う者 奪われる者のネタバレと感想【無料立ち読み】

タイトル 奪う者 奪われる者
原作・作画 mino・和武はざの
出版社 KADOKAWA / エンターブレイン

佐藤優(さとう・ゆう)12歳は、ある日、借金まみれの義父によって殺されてしまう。

保険金殺人の得物として、あっさりと命を奪われた少年は誓う。

もし生まれ変わったのならば、今度は奪う者となる事を!
異世界に召喚された、二度目の人生を強く生きる、少年の世界へと向ける一代復讐劇。

「奪う者 奪われる者」
少年は成り上がる、奪う者へとなる為に!

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奪う者 奪われる者のあらすじ紹介

佐藤優(さとう・ゆう)は、その日……義父によって殺されようとしていた。

12歳。

まだ子どもである自分が、何故に殺されるかを彼は知っていた。

義父は弱い人間であり、自分の母親も弱い人間だった。

義父は奪われる人間であり、搾取され続け、逃げ続け、結果、莫大な借金を背負わされてしまった。

なんで自分がと、怒鳴り散らし、喚き散らしながら、自分に暴力を振るい、母親も理不尽な暴力にさらされたくなく、助けてはくれなかった。

そして今日、決定的な最期を迎えてしまう事になる。

どこでいつかは解ら無いが、義父は自分の命に保険金をかけたらしい。

睡眠薬を無理やりに飲まされようとした時、彼は抵抗したが、抵抗したところで自分が死ぬ事を避ける事はできなかった。

薄汚く笑う義父の笑み、現実逃避し、既に理性を失った母親の空虚な呟き、ゴミだらけの汚い部屋。

それが12年の人生を終えようとする彼の、哀れな最期だった。

意識が消え、朦朧と暗闇の中に落ちようとした時、今度生まれ変わったのなら、奪う側になってやると、そう誓いながら彼は意識を闇の中に落とした。

そして、それが優の新しい人生の始まりでもあった。

現世ではなく、異世界でのユウとしての、奪う者となる、彼の世界に対する復讐劇の始まりでもあった。

奪う者 奪われる者のネタバレ・今後の展開

借金返済の為に義理の父親によって保険金をかけられ殺されてしまった佐藤優(さとう・ゆう)12歳は、何者かの作意によって異世界へと召喚されてしまう事になります。

彼は現世で死ぬ前、自分が奪われ続ける人間だったと受け入れながら、もし来世があれば次は奪う側の人間になってやると固く誓いながら、意識を落としていきますが、彼は死なず、遠い異世界のレーム大陸のレッセル村の外れにある家で目を覚ます事になります。

最初は病院かと思いきや、質素な造りの家に、外には森があり、病院では無い事を知ります。

そして優しい老婆ステラに、森で倒れていたところを助けられた事を聞き、12歳でありながらも、そこが異世界だと知り、地球では無い事を知ります。

自分以外に黒髪と黒目の人間がいない、言葉は通じるけど、日本語ではない言語が使われている世界。

なぜ言葉が通じるのか解らないまま、彼はある事に気づいてしまいます。

それは、自分の眼に映る人間のステータス。

RPGみたいなステータス表示に、自分には魔眼が備わっている事を知ります。

元の世界には良い想い出は無く、この異世界で生き抜いてやると固く誓いますが、思いだけではうまくはいきません。

この異世界でも彼は虐げられてしまいます。

ステラおばあちゃんのお世話になっている手前、なんとか生活の助けになればと、村のギルドにて働きますが、ユウの髪を見て気味悪がり、また子供だからと言って足元を見られる仕事ばかりを回され、二束三文の給金しか得られない過酷な日々を送る事になります。

レベルも低く、武器も売ってもらえない境遇ですが、ユウには他の人間にはない能力を持っていたのです。

それは目を合わせた相手のステータスの能力を奪う事の出来る「強奪」能力。

そして相手がスキルを使用する際に、その流れが靄として見える魔眼の能力と、この世界で生き抜く力を得ていたのです。

彼はそれを使い、奪う側へと歩んで行きます。

はたして、彼の行く「奪う側」の運命の先にある結末は、どうなるのか?
それはまだわかりませんが、悪の道に進まず、誰かの為に生きていこうとする、彼の成長も目の離せない内容になっています。

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奪う者 奪われる者の読んでみた感想・評価

Mino先生によるライトノベル作品である「奪う者 奪われる者」は、「小説家になろう」で人気を博した作品で、虐待の末に保険金をかけられ殺されてしまった12歳の少年、ユウの世界に対する復讐劇から物語は始まります。

奪われる側だったと、12歳の子供がここまで追い詰められながらも、決して心が折れることなく、また絶望して自殺することなく、自分から何かを奪おうとする人間……もとい敵から奪おうと決意する、彼の生き様が強く描かれている事に、この作品の見どころがあります。

また登場人物が、まだ12歳と子供であることも、この作品の特出すべき見どころの一つでもあります。

親に虐待され続け、愛情を知ら無い彼。

でも異世界に訪れた最初、自分を優しく包んでくれた老婆ステラの愛情により、自分に優しさをかけてくれる者や、また愛情を与えてくれる者の為に、何かをしようとする心の強さを持ち、そして自分に敵対する相手には、一切の慈悲も無くに、徹底的に戦う決意を持つなど、少年ながらも凄絶な人生を歩むことに対し、怯むことなくに挑もうとする彼の精神の強さと成長を両方楽しめる内容は、王道路線を見事に使い分けた作品とも言えます。

また子供ながらに、やはりどこか疎い所もあり、彼に好意を寄せる年上の女性であるシーフのニーナや、自称天才魔術師のレナなど、美少女に言い様に振り回されながらも、彼女達を守る為に奮闘する彼の物語は、どのように進んでいくのかはまだわかりません。

彼が稀代の悪党となるのか、はたまた後世に讃えられる大英雄になるのか、その可能性を見る事の出来る今作。

王道ライトノベルの成長する主人公を楽しみたい方におススメな作品です。

ダークな王道ファンタジーが好きな方におすすめ

虐げられ、過酷な運命を背負わされた少年の成り上がりファンタジー小説が好きな人や、己の正義と道理を通す、成長する主人公の物語を楽しみたい人におススメできるのが、今作紹介する「奪う者 奪われる者」です。

強者から奪われ続けた少年が、奪う側へと成り上がり、成長していく物語。

そんな王道路線のファンタジーライトノベルのテイストに加え、徹底としたファンタジーのライトな甘さを排した、ダークファンタジー作品の展開などが見どころとなる今作品。

異世界召喚や異世界転生など、チートに恵まれ、思い通りに事が進んでいくと、甘い部分は無く、この物語のユウは、確かに恵まれた才能を持って異世界に行くも、それは努力をしなければ成長しないスキルであり、またそのスキルに過信して甘んじてしまえば、手痛い目にあってしまう等、事はそう簡単には進まず、頭打ちしながらも、必死に努力をし、困難に挑み、そして打ち勝ち、仲間と共に成長していく、そんな主人公の物語を、一巻ごとに楽しめる内容は、見る者の心を躍らせてくれる内容に仕上がっています。

子どもであり、また愛情を知らずに虐待の日々を受けていた少年が、成長するにつれ、誰かの為に生きていこうとする強さを持つ、精神の成長など、主人公ユウの幾末がどの様な結末を迎えるのかが楽しめる今作。

一つの成長と、一つの人生と、物語を創っていく少年の冒険譚を読んでみたい人に、是非に読んでもらいたい作品です。

奪う者 奪われる者
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奪う者 奪われる者
※試し読みは完全無料です!!