狂乱家族日記のネタバレと感想【無料立ち読み】

タイトル 狂乱家族日記
原作・作画 日日日・x6suke
出版社 KADOKAWA / エンターブレイン

世界を救うのは家族愛!?
破壊の化身「閻禍」(えんか)の子どもを探し出す為に行われる「なごやか家族作戦」!
前代未聞の作戦に選ばれたのは、真面目で朴念仁な人間の乱崎凰火(みだれざき・おうか)と、自称20歳の猫耳、猫尻尾の美少女魔族の乱崎凶華(みだれざき・きょうか)の二人。

年の差や種族に性別、生物に無機物なんて関係ない!
愛で全てを乗り越えろ!

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狂乱家族日記のあらすじ紹介

その日。

天上天下唯我独尊を地で行く彼女・乱崎凶華(みだれざき・きょうか)と出会った事が、彼・乱崎凰火(みだれざき・おうか)の人生を変えてしまう一大事件だった事を後に、彼は日記にて邂逅していた。

そんな彼女との出会いは、街で偶然ばったりとでは決してなく、万引きと無銭飲食のかぎりを働いた、猫耳と猫尻尾を生やした美少女が街中を大疾走しながらに、警官を翻弄し、商店街の平穏な日常をひっくり返し、逃げ回る事に楽しんでいると、その通報の第一報が彼女との出会いだった。

逃げ惑う猫耳美少女を掴まえた、眼鏡をかけた、どこにでもいそうな平凡な男性。

彼の名前は乱崎凰火。

こう見ても大日本帝国政務執行機関直属超常現象対策局対策一課行動部隊長を勤めるエリートでもあった。

捕まえた子猫みたく、万引きと無銭飲食を咎めるも、彼女こと乱崎凶華は、地下帝国であるシャングリラの唯一神と崇め奉られ、自身を全知全能の神と言い、まったくに取り合おうとはしなかった。

人間の常識と規則を守るいわれはないと、自身の道を突き進む彼女と、自分の道を規則通りに模範的に過ごしていた彼との出会いは、ロマンスの欠片の無い出会いだったが、何はともあれ、世界を守る為に夫婦となる最初の出会いだった。

狂乱家族日記のネタバレ・今後の展開

日日日さん著書の「狂乱家族日記」は、破壊の化身「閻禍」(えんか)の子どもである、世界を滅ぼす力を持つ「閻禍」の血筋を引く、子どもを探し出す為に、その候補者と家族として暮らし、世界の滅亡を食い止めていくと言う、日日日さんの独特な世界観と設定と文章が連ねられた作品でもあります。

さて、自身を全知全能と謳い、この世に自分よりも勝る者はいないと言い張り切る、我が道を行きすぎている乱崎凶華(みだれざき・きょうか)と、ルールや規則に、真面目一徹な青年である乱崎凰火(みだれざき・おうか)が、世界を破滅へと導く、「閻禍」の子どもを見つけ、家族愛を伝え、人類抹殺を思いとどまらせると言う「なごやか家族作戦」によって、夫婦として結婚してしまう事から、物語は始まります。

性格が違い、境遇も、生活習慣も、価値観も違う、対極な位置にいる二人。

最初は全くかみ合わず、慎重に行こうとする凰火を構わずに、自身の気持ちと発想に素直すぎる凶華に振り回されていきますが、そんな毎日を送るたびに、互いに素直な気持ちに芽生え、本当の夫婦として生きていく事になります。

また「閻禍」の子どもとされる、二人の息子と娘となる家族も、様々な事情を抱えています。

まず長男となる乱崎銀夏(みだれざき・ぎんか)は、極道の父親との確執ゆえにオカマとなった過去のある人物。

また次男となる乱崎帝架(みだれざき・ていか)は、人語を話すライオン。

三男の乱崎雹霞(みだれざき・ひょうか)は、世界最強の生物兵器。

長女となる乱崎千花(みだれざき・ちか)と、次女の乱崎優歌(みだれざき・ゆうか)は、実の姉妹であり、互いに深い傷を背負っている過去を持っている人間で、そんな二人の三女となる乱崎月香(みだれざき・げっか)は……クラゲと、実に複雑な家庭環境で、様々な性別どころか種族に生態すらも違う、面々と慌ただしい日常を過ごしながらも、日々の困難を乗り越えていく、そんな家族の活躍が楽しめる作品です。

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狂乱家族日記の読んでみた感想・評価

日日日先生を紹介する前に、まず日日日と書いて「あきら」と読みます。

ペンネームで晶を崩して日を三つにしてペンネームにしたと、その独特な発想で多くの作品を手掛け、代表作には、「ささみさん@がんばらない」や、「アンダカの怪造学」などの作品を発表しています。

そんな本氏の経歴もすごく、高校在学中に「私の優しくない先輩」で、第1回恋愛小説コンテスト・ラブストーリー大賞を受賞し、その他の賞も「角川学園小説大賞 優秀賞受賞」や「第1回MF文庫J新人賞 編集長特別賞受賞」などを数多く受賞し、実力派の作家としてライトノベル界にて、多くの作品を残した作者さんでもあります。

実力派作家でもある日日日先生がライトノベルのデビュー作として発表した、狂乱家族日記は、日日日先生の個性と発想と空想の世界観を丸ごとに楽しめる内容となっています。

また日日日先生がこの作品を通してテーマにしているのは「家族」であり、家族と触れ合っていく、登場人物達の成長の面白さを醸し出しているところに、この作品の面白さがあります。

この狂乱家族日記は、血の繋がらない、破滅の因子を持ち、それぞれに世界を滅亡へと導くだけの理由と、そうなっても仕方がないと正当性があるも、それを家族の愛情を受ける事で、自身にある破壊の衝動を抑え込み、また家族の為に動こうとする優しさを得ていき、血の繋がらない、また考え方も性格も、種族に性別も違う、そんな垣根を越えてしまい、一つの家族として成長していく、そんな暖かみのある作品でもあります。

家族愛とファンタジーに満ちた作品

とにもかくにも非日常を感じたい、また少し変わった家族愛を感じてみたいと、そんな退屈な日々を脱げださせてくれる作品が、この「狂乱家族日記」です。

世界の破滅を救う為に、かつて世界を滅亡へと導こうとした災厄の因子を持つ人間や生物を殺そうとはせずに、家族愛を与える事で、世界を滅亡から救おうとする、そんな平和的過ぎる発想のもとで、この物語は進んでいきます。

普通ならば、そんな遺伝子や因子を持つ生物なんてすぐに殺せばいいと、おもう方がいるかもしれませんが、世界を滅ぼす相手に絶望を与えるよりも、日々を面白おかしく、そして暖かい温もりを与える事で、平和的に解決しようとする、そんな主人公の乱崎凰火と乱崎凶華の二人が夫婦となって、家族で世界を救う──と、一見簡単そうに見える任務であるも、凶華の面白ければそれでいいと、ハチャメチャな行動力と、それに振り回されていく凰火に、家族と、ドタバタコメディが心底楽しめる内容となっています。

どこかに引っかかり、考えさせられてしまう、登場人物達が各々に抱える問題の直面なども、シリアスな雰囲気すらも我が道で崩し、どんな逆境も面白おかしくに解決してしまう、読んでみれば、お祭りの様に過ぎていくような、そんな楽しさを感じさせてくれる内容となっています。

退屈な日常を非日常へと誘ってくれる本作「狂乱家族日記」は、家族愛とファンタジーに満ちた作品です。

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