白銀のソードブレイカー 聖剣破壊の少女のネタバレと感想【無料立ち読み】

白銀のソードブレイカー 聖剣破壊の少女
タイトル 白銀のソードブレイカー 聖剣破壊の少女
原作・作画 松山剛・ファルまろ
出版社 KADOKAWA/アスキー・メディアワークス

遥か昔、世界を救った七つの聖剣と剣士たち。

強大な力を持ちあらゆる権力にも属さずその模範となる行動により人々から深い畏敬を集める剣士たちを人は「剣聖」と呼びました。

そんな生ける伝説が存在する世界。

主人公レベンスはある護衛依頼を受け任務中ひとりの少女に出会います。

その少女はたった一人でレベンスを含む護衛を倒し護衛対象を殺してしまいます。

主人公が護衛していた者は無敵であるはずだった「剣聖」その人でした。

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白銀のソードブレイカー 聖剣破壊の少女のあらすじ紹介

主人公は幼いころ謎の剣士が住んでいた村を襲う事件が起こりました。

剣士の力は異常で両親はおろか妹も殺され村は壊滅してしまいます。

主人公も瀕死の重傷を負いますが何とか生き延びこの剣士の行方を探しています。

そんな中「剣聖」の護衛依頼を受けたのですが一人の少女により護衛隊は戦闘不能に追いやられ対象だった剣聖は殺されてしまいます。

この少女とのひとときの邂逅。

少女の武器である黒い大剣に偶然触れた主人公は追い求めていた謎の「光る眼の剣士」の映像が脳裏に投影されます。

やっと手がかりをつかめた主人公は少女を追います。

白銀の髪に恐るべき大剣を振う少女の名はエリザ。

どこか死んだ妹を思い起こす懐かしい姿。

エリザは語ります。

「光る眼の剣士」はひとでは倒せない存在、仇を討ちにいけば死ぬと。

主人公とエリザの旅が始まります。

白銀のソードブレイカー 聖剣破壊の少女のネタバレ・今後の展開

剣聖のひとりを殺害した後、ある街でエリザに追いつく主人公。

エリザが剣聖を襲って聖剣を奪ったことから近くの剣聖を狙うと考えあたりをつけたのですが正解でした。

昔の古傷の痛みとともに再び出会うことに成功します。

エリザをそっと観察しとても騙されやすいことに気づきます。

この後不覚をとり逃げられますが剣聖のいる王城を襲うエリザに出くわします。

エリザは大剣を縦横無尽に振り回し押し寄せる騎士たちをなぎ倒していきます。

そして二人目の剣聖を激闘の末倒しますが大勢の騎士と剣聖相手の闘いで重傷を負いました。

三度目の邂逅は逃亡中にエリザが倒れた川辺でおこります。

瀕死の重傷を負ったエリザを主人公は何とか救おうとします。

その時エリザの不思議な大剣の導きを受け無事救うことに成功しますがエリザの謎は深まります。

主人公は分かれようとするエリザを少し意地悪な手をつかって騙し同行することに成功。

第三の剣聖を探し立ち寄った村で悪漢に襲われるのですがエリザが簡単に捕まってしまいます。

エリザは不思議な大剣がないと普通の少女だったのです。

戸惑いながらも助ける主人公は第三の剣聖とも会うことになります。

第三の剣聖はエリザの力量が素人であり大剣があっても自分の敵ではないと告げます。

そしてもっと強くなるため主人公とエリザを鍛えようと誘うのですが頑として跳ね返すエリザ。

力量で遠く及ばないものの最後には大剣のものと思われる異常な力を発揮し打ち破ることに成功します。

ここでなぜ剣聖を襲うのかを問いただす主人公。

第一の剣聖は病弱であり第二の剣聖は帝国の侵攻から故郷を守るため立ち上がった民からも信望の厚い女性でした。

第三の剣聖に至っては敵であるはずの主人公たちの師匠になろうと誘ってくれた人。

いずれも人望厚い賢明な女性です。

何故頑なに剣聖を殺害しようとするのか。

エリザは語りだします。

主人公の追い求める仇こそ剣聖の狂った姿「剣魔」であると。

実は聖剣は使い手を徐々に蝕む呪いを含んだ剣でした。

それにより剣聖はいつか必ず狂い人を手あたり次第に殺す災厄の存在へ変貌するのです。

このためエリザは剣聖を殺し聖剣をすべて集めて壊そうとしているのです。

にわかに信じがたい真相に戸惑う主人公に第四の剣聖が迫ります。

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白銀のソードブレイカー 聖剣破壊の少女の読んでみた感想・評価

エリザは非常に騙されやすい普通の少女ですが過去の経験によりひとりきりで剣聖に立ち向かっていきます。

剣聖は皆賢明でよい女性なのです。

たとえ将来災厄をもたらすとしても今はなにもしていない。

それどころか民を守る救世主的存在なのです。

他の作品なら本当は裏の顔を持っていたりするのですがこの作品では本当に高潔で優しい女性です。

なのでそれを殺していて更に狙おうとするエリザは孤立しています。

主人公以外は。

作中で民に慕われている剣聖が小さな子を励ますシーンがあります。

その後エリザはこの剣聖を殺害し逃亡途中でこの小さな子に出会うことになります。

このときエリザと主人公に小さな子は剣聖にお礼を渡してほしいと頼みます。

また師匠をかってでた剣聖は主人公たちの今後を本当に心配しています。

本をみているとこの人たちを殺すことが正しいことなのか考えさせられます。

将来災厄を呼ぶ可能性のある存在であっても剣聖たちは今を立派に生きているのです。

しかしエリザと主人公の気持ちも分かる描写があります。

災厄の主剣魔となった剣聖は残酷で無慈悲です。

大人子供であっても襲い掛かります。

作中剣魔になりかけた剣聖の言葉が胸に響きます。

「わたくしは多くの罪なき人々を殺してしまいました。

剣聖失格です。

ファンタジー好きでシリアスものが大好きという方のための作品です

本格剣戟ファンタジーです。

人物像や設定などが練りこまれていて考えさせられる作品になっています。

ファンタジー好きでシリアスものが大好きという方には大好物でしょう。

剣戟描写ではエリザはほぼ力頼みで主人公は投げナイフなどを織り交ぜた技巧派な闘いが描かれています。

登場する剣聖たちは武術の達人ですので剣や騎士のように剣に盾をもったり、大鎌を使った剣戟バトルを繰り広げます。

点であり線であり面である攻撃に主人公たちは苦戦させらます。

また人物描写がとても良いです。

主人公やエリザはもちろん剣聖に対しても敵だなどと割り切れません。

剣聖たちが本当にいい人たちなのでエリザが殺害すると心が痛む場面もあります。

総じて剣聖たちが生きていてはいけない存在だとは思いたくないです。

現状剣聖を救う手段はなく双方は敵対するしかありません。

こんな葛藤が読者をも襲います。

この悲しい闘いはどう結末を迎えるのか興味がつきません。

読んでみて間違いのない一品です。

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