タイトル | 艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の絆 |
---|---|
原作・作画 | 内田弘樹・魔太郎・「艦これ」運営鎮守府 |
出版社 | KADOKAWA / 富士見書房 |
大人気ブラウズゲーム「艦これ」の公式ノベライズ。
主役は空母の「瑞鶴」。
空母として沈んだ自分がなぜか女の子の姿で目覚めた。
艦娘と呼ばれ艦から転生した同じ仲間達と共に人類を守るため世界の海を跋扈する深海棲艦との戦いに身を投じていく。
艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の絆のあらすじ紹介
ある建物の一部屋で女の子の姿で目覚めた空母「瑞鶴」。
自分は確かに沈んだはずという記憶と現状に戸惑う彼女。
そこに姉妹艦であった自分と同じ転生を果たした「翔鶴」と提督と呼ばれる人物から今の世界の現状、自分達艦(ふね)が転生してきて艦娘と言われている状況 そして世界の海を跋扈する人類の敵、深海棲艦との戦争状態であることを告げる。
大戦時の世界とはわずかに違う平行世界のような世界に困惑しながらも今度こそ沈まず守りきるという思いから戦いに身を投じていく
艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の絆のネタバレ・今後の展開
まず基本でゲーム内でのルールをベースに物語りは動きますので、空母は夜戦に出れないなどルールはちゃんと守られた上でシナリオは進みます。
瑞鶴をはじめ転生してきたものは、過去の大戦(日本と明記されず過去にあった大戦と言われている)での沈んだ艦(ふね)が多数。
人(艦娘)によっては鮮明に記憶を持っているのもいます。
彼女達は沈んだ時や沈まなく大戦を生き残った艦でさえも当時の仲間を守れなかった無念や沈み行く無念などをトラウマとして抱えながら深海棲艦と戦い続けています。
偶然か因果か先の大戦時と重なるような出来事もこの世界で起き戦いを拒否したり、沈んだ乗組員の無念や沈まないで今度こそ守りきるなど過去のトラウマに囚われ戦いに赴く艦娘などが瑞鶴と関わりを経て、彼女の心や行動、説得などによりトラウマを乗り越えてこの世界で艦娘として生きる新たな道をみつけていきます。
ゲーム内でのイベントシナリオが本作各巻のメインにあてられており、イベント海域を戦いぬいた人には馴染み深かったりにやりとするりとする展開だったりします。
艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の絆の読んでみた感想・評価
艦これ公式ノベライズの一つで艦娘の転生を一つの解釈として展開しますが、ただの擬人化でなく実際にあった史実の大戦での艦の歴史を軸に進んでいきますので歴史の勉強にもなります。
沈んだ時に乗組員だけでなくもし艦に意思があったならこうおもっていたんじゃないかという解釈も面白いと思います。
ゲームの設定も使っているので空母は夜に戦えない(夜戦出撃不可)とか人間の姿でなんで?とちょっと説明なしの不足な所もありますが物語としては上手くまとまっていると思います。
主役の瑞鶴は空母なので敵との戦いにおいてゲーム同様メインを張るよりは補助面が強く敵に対しての強攻撃やラストアタックなど強い見せ場は他の艦娘が持っていき主人公としてはどうなんだろう?と思うところもありますが、あくまで心を助けるという面で主人公をしてくれてます。
そしてアニメだと不自然なくらい出番がなかった提督も今作では登場するが表立って戦いには出ない。
だけど影から艦娘達を励ますさりげなくいい役どころに収まってくれてカッコいい上司な感じになっています。
艦これが好きはぜひ読んでおいたほうがいい作品です。
艦これが好きな人、瑞鶴が好きな人にはお勧めできると思います。
ただし他の艦これの漫画やノベルと少し毛色が違いシリアス寄りです。
日常話も途中に盛り込まれておりますが、その巻の主役となる艦娘の過去の大戦時の記憶のトラウマとゲーム内で行われてる期間限定イベントなどを主軸に進みますので話が重いです。
瑞鶴がどうやったら彼女が前向きになってくれるかなど色々考えながらも敵は待ってくれないという状況が続いたりと、戦いとトラウマ払拭がメインなので他の作品みたいに艦娘同士の仲良しこよしの日常話を期待するとつまらないかもしれません。
ですが史実の艦隊が沈んだ状況とかを説明してくれるので、歴史が苦手な人でも当時の艦隊はこのようにして沈んだり戦いぬいたのかという勉強にもなりますので難しい本を読むのはいやだ。
だけどそういう戦艦とかに興味があるという人は読んでいみてもいいと思います。
擬人化、萌え化は好き嫌い分かれると思いますが、戦艦の史実に関してはわかりやすくためになると思います。