謎解きはディナーのあとでのネタバレと感想【無料立ち読み】

タイトル 謎解きはディナーのあとで
原作・作画 東川篤哉・
出版社 小学館/文芸

警視庁国立署の新米刑事こと宝生麗子。

さえないスーツに黒ぶち眼鏡姿の地味系女子であり、国立署の名物もとい迷物な風祭モータースの御曹司である風祭警部の部下な彼女。

でもその正体は世界的企業グループ「宝生グループ」の総帥一人娘である、お嬢様刑事だった!!
そんな彼女の関わる迷宮入りな難事件を推理し解決するのは……彼女の忠実な執事である影山の務め。

でも彼は一見は謹厳実直であるも、その正体は毒舌かつ慇懃無礼な鼻持ちならない意地悪執事だった!
「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」
と、見下され罵倒されながら、迷宮入り難事件を解決していくお嬢様と執事。

これはそんな彼女と彼の名推理な物語である。

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謎解きはディナーのあとでのあらすじ紹介

10月15日の土曜日にその事件は起こった。

とある街の三階建てアパートの一室である、304号室の住人である吉本瞳は何者かに殺されてしまった。

現場となる場所は殺された本人の部屋であり、室内は散らかり、しかし洗濯物は干されたままで、彼女は外出用の服装とブーツを履いたまま、フローリングの部屋でうつぶせのまま、絞殺されていたと、事の経緯がまるで不明な事件だった。

フローリングに足跡は無く、どうやってここまで運ばれたのかと、国立署に配属されたばかりの新米刑事の宝生麗子は、上司である風祭警部の、そんな迷推理に付き合されていた。

彼は得意げに言う。

この事件の犯人は男である、と。

彼女は別の場所で殺され、ここまで運ばれたと、普通ならば何者かの襲撃に合い殺されたと思う所を、華麗に推理したと自己満足に自慢する風祭警部。

果たして事件の真相は如何に?

謎解きはディナーのあとでのネタバレ・今後の展開

勘違いな名もとい迷推理をしてしまう風祭警部に振り回されてしまう、地味な女刑事と思われていた宝生麗子は、実は世界でも有数な宝生グループの総帥の一人娘と、風祭警部よりもお金持ちのお嬢様でした。

普通ならば警察官になる必要はなかったのですが、親の七光りでコネで入社したと思われるのが嫌で、実力で警察官へとなった彼女ですが、配属された署と、自分の上司には恵まれませんでした。

風祭警部の迷推理が当たっているとは思えず、彼が推理した犯人は男だと言う説ですが、もし相手が二人なら、女性でも犯行は可能と言いますが、風祭警部は取り合おうとはしません。

この事件は田代裕也こと、殺された被害者の元交際相手が怪しいだのと捜査をひっかきまわしていきます。

決して無能ではないと、32歳で警部になれたのだから、一応優秀な人物であると、一応に上司への経緯はありますが、お嬢さんと呼び、平気でセクハラ発言するなど、麗子お嬢様のストレスはたまる一方でした。

そんな中でうっかりと、高級なリムジンを傷つけてしまった彼女。

そのリムジンから出てきたのは……タキシードを華麗に着こなした、スマートな風貌が似合うハンサムな執事こと、彼女の直属の執事である影山でした。

影山の運転するリムジンで豪邸へと帰り、ドレス姿にワインを嗜み、ディナーに舌鼓をうつ彼女は、影山に事件の経緯を話し、自分の見解を言いますが、あっさりとこう言われてしまいます。

「この程度の真相がお判りにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか?」
使える相手に対して歯に物を着せぬ口調に、麗子は、
「クビよ! クビ!」
と、怒鳴りますが、影山の語る事件の真相を知りたく、簡単にはクビにできなかったのです。

はたして影山が語る事件の真相とは一体?

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謎解きはディナーのあとでの読んでみた感想・評価

東川篤哉先生によるお嬢様と執事の織り成す、安楽椅子探偵な名推理で事件を解決していく今作品を紹介したいと思います。

世界的な企業の財閥令嬢であり、プライドの高いエリート気質バリバリであるも、新人刑事な宝生麗子をヒロインに、彼女が刑事として遭遇してしまった難事件を、麗子の執事である影山が、ディナーの傍らで聴き、それをあっさりと解決していくと言う、推理物としては珍しいスタンスをとった作品でもある今作。

現場を知らずに見ずにとも、事件の内容と話しを聞いただけで、難事件となる犯罪を推理していくと言う、なんともチートな執事の影山ですが、実は毒舌極まる人物であり、ハンサムでスマートな見かけに拍車をかけて、実に見事な罵倒でお嬢様である麗子を侮辱するなど、執事系の中では型破りな腹黒な、陰の主役とも言える彼の名推理が見物となります。

この作品は本格ミステリーとしての体裁を取りつつ、執事の立場である影山が、主人である麗子に毒舌と暴言に罵倒しながらに事件を解決するミステリー物としての見どころもあれば、あまりにもテンプレートな金持ちすぎる、どこかの熱血野球漫画の御曹司設定な風祭と、そんな彼に振り回され、プライベートなども影山に振り回される等、お嬢様なのに苦労する麗子の日常など、実にシリアスとユーモアを盛り込み織り交ぜた、ミステリーな作品となっています。

推理物と気難しさがなく、セレブな時間で推理をする、そんな上流階級なミステリーを堪能したい人におススメな傑作です。

現実チートな名探偵の名推理を楽しみたい方におすすめ

本格な推理小説を読む前に頭を慣らしたい時や、異世界やSFなライトノベルから、現実チートな名探偵の名推理を楽しみたい、そんなセレブミステリーを読んでみたい人に進めたい作品が、今回紹介する「謎解きはディナーのあとで」です。

この作品はドラマ化されたほどに人気のある作品で、また舞台版や劇場版の映画にもなる程に高評価を受けた作品でもあります。

またコラボレーション企画の作品も多く、あの「名探偵コナン」や「こちら葛飾区亀有公園前派出所」などのコラボなども果たし、自由度の高い世界観で、独特な面白みでミステリーのお堅い雰囲気を緩和し、気軽に楽しめるミステリーともなっています。

ミステリーと言えば、大抵はお堅い雰囲気と、難しい難解な謎解きなどや、複雑な伏線など、読んでしまえば眠るのも忘れて深く入り込んでしまうと、時間が取れない人が敬遠しがちな作品でもありますが、この「謎解きはディナーのあとで」は、ミステリーの中にコミカルさも入れ、相手を遠慮なくに罵倒し、推理へと導いていく執事の影山と麗子との掛け合いが面白く、推理物の堅苦しさなどなく、時間がない時にでも読める内容となっているなど、この作品の魅力とも言えます。

そんな推理物だと難しく構えなくても良い作風と、独特なミステリーの世界観を創った、気軽さと手ごろな感覚を持った今作品。

推理小説を嗜みたい前に読んでみたい作品でもあります。

謎解きはディナーのあとで
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謎解きはディナーのあとで
※試し読みは完全無料です!!