魔術士オーフェンはぐれ旅のネタバレと感想【無料立ち読み】

タイトル 魔術士オーフェンはぐれ旅
原作・作画 秋田禎信・草河遊也
出版社 TOブックス

かつて将来を有望視されていた黒魔術士キリランシェロ。

姉、アザリーを救う為に、全てを捨てて名も無き孤児、オーフェンとなり、大陸を彷徨う。

流浪の果てに落ちぶれた彼はモグリの金貸しに成り果ててしまう。

借金返済の為にと結婚詐欺の片棒を担がされたオーフェン。

そんなドタバタの中で突如として現れた異形の怪物は、姉アザリーだった!?
なぜ彼女がここに!?
彼女の目的は!?
彼女を救う術は、はたして──

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魔術士オーフェンはぐれ旅のあらすじ紹介

かつて天人種族と呼ばれるドラゴンの一族によって、外界との接触を遮られた孤立した大陸であるキエサルヒマ大陸を舞台に物語が始まります。

かつては大陸魔術において最高峰とも呼ばれる「牙の塔」の魔術士として将来を有望視され、希望に満ち溢れていた未来が待って居た筈の主人公──キリランシェロは、自分の義理の姉であるアザリーを救う為に、全ての地位と名誉を捨て、塔を出奔します。

ですが世間の風当たりはきつく、彼が想像していた以上に厳しく、気づいてみたら彼はすっかりと落ちぶれ、商業の街トトカンタの街で、モグリの金貸しを営むほどに生活に困窮していました。

安宿兼酒場の「バッグアップ・イン」にて、半ば寄生しながらに毎日の日々を自堕落に過ごして居たオーフェン。

そんな彼の元に、借金をしていたボルカンとドーチンの地人種族の兄弟が訪れます。

オーフェンに借金をし、その返済の為にもうけ話を振られますが、その内容は……トトカンタ市で由緒ある商家──エバーラスティンの令嬢であるマリアベルとの婚約でした。

ものの見事に結婚詐欺の片棒を担がされてしまうオーフェン。

ボルカンとドーチンと争っている中で、企みをマリアベルの妹であるクリーオウに見つかってしまいます。

そしてその場に突如として現れたのは、かつての姉──アザリー。

はたしてオーフェンの運命は?

魔術士オーフェンはぐれ旅のネタバレ・今後の展開

オーフェンの前に突如として現れた怪物は、かつての義理の姉であるアザリーでした。

彼女は昔、オーフェンことキリランシェロよりも優秀で将来を期待されていた存在でありました。

どの魔術士よりも群を抜いていた魔術の天才でもあった彼女は、自分が支持する魔術の師であるチャイルドマンに認められたいが為に、ある過ちを犯してしまいます。

それはかつて大陸を外界と隔てた結界を創り出した種族──天人と呼ばれるドラゴン種族の遺したバルトアンデルスの剣と呼ばれている遺産の解析を、誰よりも早くに行い、その功績でチャイルドマンに認められたいと、その逸る気持ちと自身の有能さゆえの暴走の為に、彼女は取り返しのつかない過ちを犯してしまいます。

彼女が研究していたバルトアンデルスの剣とは、天人の使う魔術文字が刻まれ、その魔術で切りつけたありとあらゆるものを、自分の想像するモノへと変化させる事のできるアイテムだったのです。

そうとは知らずに自分の身体で実験を試みた彼女ですが、その剣の力は制御できずに暴走してしまいます。

それゆえに彼女が想像していた姿に変身できずに、混乱と困惑の中で異形の怪物へと姿を変貌させてしまい、感情を制御できないまま理性を失い、塔から姿を消してしまいます。

塔の上層部は、彼女は死亡した事にし、この事件と事故を隠蔽しました。

エリートだった筈の彼女が、無能と罵られ、蔑まされる事に堪えれなかったオーフェンは、かつての名前キリランシェロを捨てて、オーフェン「孤児」と名乗り、5年間をかけてアザリーの捜索を行っていたのです。

ですが再び出会った彼女は、彼の呼びかけにも答えられない程に精神を崩してしまい、もはや人の理性を残してはいませんでした。

はたして彼女を救う術はあるのでしょうか?

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魔術士オーフェンはぐれ旅の読んでみた感想・評価

1990年代のライトノベル作品を代表した富士見書房の看板作品である「スレイヤーズ」と「ロードス島戦記」などの、剣と魔法のファンタジーのライトノベル作品が軒を連ねる中で登場したのが、この「魔術士オーフェン」でした。

魔術士オーフェンはスレイヤーズのような、ライトなノリを兼ねそろえ、またロードス島戦記のようなファンタジーの設定などを踏まえつつ、秋田禎信先生の持つ、世界観と設定を折り込み、独特の世界観を創ったダークファンタジーとして発表されました。

それまでのファンタジー作品の中では珍しく、剣と魔法を使う正統派の主人公ではなく、魔術士であるも、暗殺者としての才能も併せ持つ、肉体派な主人公でした。

また当時のファンタジー作品では、主人公となるのは寡黙な剣士のイメージが強く、その中でも異質な存在であったオーフェンは、少年漫画のノリを持つ、型破りな主人公として創作された経緯があり、主人公でありながら金貸しや暴力を行使するなど、それまでのファンタジー作品の主人公のイメージを変え、それ移行のファンタジー作品に大きな影響を与え、ライトノベル作品に大きな影響を与えた、スレイヤーズと並ぶ、今日のライトノベルの根幹ともなった作品とも言えます。

一見すれば、真面目な王道ファンタジーのような世界観ですが、19世紀のイメージと秋田先生のファンタジーの創造でオーフェンの世界は構築され、蒸気機関や紙幣制度など、当時では当たり前であるファンタジーの世界観をあえて崩し、設定を盛り込み、奥深くまでに作り込まれた世界観が、この作品の最大の見所となっており、読めば読むほどにその世界に入り込んでしまう内容と、読めばハマってしまえる、時間を忘れることのできるライトノベル作品とも言えます。

90年代を代表するファンタジー作品!

1990年代に学生だった大人の人に見てもらいたい作品であり、社会に勤めてから久しく忘れていた時間を取り戻したい人に読んでいただきたい、あの頃を思い出せる名作である魔術士オーフェン。

スレイヤーズのような明るさに加え、独特のダークファンタジーのカッコ良さが混在し、時には二枚目、時には三枚目な主人公のオーフェンの活躍に、胸を躍らせた当時を思い出したい人におススメな作品でもある今作。

現在のライトノベル作品にある、転生した先の理想の主人公像の原点とも言えるオーフェンに、当時のライトノベルファンは夢中になり、その作品に誰もが没頭していました。

魔法と魔術との違いを組み分け、独特の世界観と設定を工夫し、また人物像の深さなどを根深くに設定し、またその独特の設定の在り方は、のちのファンタジー作品に大きな影響を与えたものと言われています。

当時において型破りな主人公であり、また型破りなファンタジー作品でもあった魔術士オーフェン。

ライトノベルのジャンルを確立した、あのスレイヤーズと双璧を成す、当時のファンタジー小説作品を代表し、今日のライトノベルブームの立役者にもなった、1990年代を代表するライトノベルの原点とも言える今作。

あの頃に、オーフェンの新刊を待ち遠しく読んでいた頃の気持ちを思い起こしたい方におススメの出来る作品でもあり、当時のライトノベルの原点を見てみたい今の人にもおススメの出来る内容になっています。

魔術士オーフェンはぐれ旅
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