| タイトル | 異世界転生騒動記 |
|---|---|
| 原作・作画 | 高見梁川・りりんら |
| 出版社 | アルファポリス |
異世界・アウレリア大陸マウリシア王国・コルネリアス伯爵家の嫡男のバルド・コルネリアスには、二つの人格が備わっていた。
一人は、大学受験へと向かう途中で交通事故で死んでしまい、異世界転生してしまったケモミミ好きなネタ知識豊富な高校生・岡雅晴。
そしてもう一人は、あの上杉景勝に仕えた重臣の一人、戦国の倹約家もとい守銭奴の岡左内定俊だった！？
そんな二つの人格と記憶を持ち、バルドは英雄へと駆け上る！
異世界転生騒動記のあらすじ紹介
物語の主人公となる少年・バルド・コルネリアスは、コルネリアス伯爵家の嫡男として生を受けますが、彼には秘密がありました。
それは……彼には二つの人格とバルド自身の人格の三つが備わっていたのです。
一人は、バルドの前世である、日本の高校生こと、オタクであり知識豊富なケモミミ好きな男子だった岡雅晴。
そしてもう一人は、バルドと雅晴の前々世である、戦国時代の武将であり、また重度の守銭奴だった岡左内定俊でした。
何故に二つの人格と記憶を持っているのか？
それはバルドが５歳の頃、感染症による高熱によって、死の淵を彷徨った結果、前世の記憶と前々世の記憶が蘇り、それは人格すらも蘇らせてしまったからです。
実に濃い人格と記憶を持つ異世界転生をしてしまったバルドですが、それ故に問題を患わせていました。
それは……二つの人格が独立し、バルドと共に意識を共有していると、三人分の人格と記憶を一つにせずに、分離して持っていた事でした。
普通なら意識と精神に脳が持たない筈の現象に、バルドは平然としていますが、彼の母親であるマゴット・コルネリアスは、そんな息子の人格を一つにする為に、決然としながら彼を鍛えていきます。
今は伯爵領の領主夫人ではあるマゴットですが、昔は凄腕の傭兵「銀光のマゴット」と呼ばれ、戦場で勇名を馳せた人物でもありました。
そんな母親の元で鍛えられ、成長を遂げているバルド。
はたして彼の今後はどうなっていくのでしょうか？
異世界転生騒動記のネタバレ・今後の展開
バルドの中にいる人格である戦国武将の岡左内定俊と、オタク高校生だった岡雅晴は、彼と共に生きていく事を決意し、成り上がる為の努力を幼い頃から開始していきます。
でもバルドの人格形成に大いに関わっていた前々世である定俊の性癖のせいで、バルドは幼い頃から無類の金好きと、将来をメイドのセイルーンに心配されてしまう程に、彼のお金に関する欲は強いものでした。
またオタクのケモミミ好きな岡雅晴も、彼の人格形成に大いに関わっており、幼い頃からすでにケモミミ好きな性格とモフリ症を患う等と、実に濃い性格となってしまっていました。
でもその性格ゆえに、幼いながらも豪胆さを持ち、また前世と前々世の記憶を頼りに、商売を始めていきます。
それは彼が住む地である、コルネリアス伯爵領には無い、甘味を作る事でした。
テンサイと呼ばれている砂糖大根の栽培に成功し、やがてそれは父親のイグニス・コルネリアスの領地に富をもたらしますが、それは他の領地にとっては面白くない事であり、彼の技術を狙って間者が送り込まれる原因となってしまいます。
これにバルドは、どう立ち向かうのでしょうか？
異世界転生騒動記の読んでみた感想・評価
「小説家になろう」で連載され、アルファポリス第６回ファンタジー小説大賞で大賞を受賞したファンタジー戦記の今作。
生まれ変わりの異世界転生を題材に、異世界で成り上がる転生者バルドを主人公に、未知なる世界で挑む冒険戦記ものとして人気を呼んでいる作品であります。
この作品の独特な面白さは、バルドの中にいる二つの人格と言う設定にあります。
一人は平凡なオタクな高校生だった岡雅晴と、上杉景勝の重臣だった岡左内定俊。
別時代と、感覚と価値観のまるで違う別人格のキャラクターとして設定し、前世と前々世の時代を生き抜いた人格と記憶を共有しながら、一人の人間として成長していくバルドの魅力を、大いに盛り上げ、作品の面白さを演出している部分に見どころがあります。
オタクな雅晴の知識と知恵によって経済や財政などの助力もあれば、岡左内定俊の戦国武将として活躍した、戦闘などで活躍する知識と経験などを活かし、活躍していくと、転生モノの見どころを十分に活かした内容に、最大の面白さが表現されています。
異世界転生を題材にする作品を読むなら、まずにおススメしたい作品とも言える作品です。
異世界転生なライトノベル作品です
面白い異世界転生なライトノベル作品を求めている人や、異世界転生なライトノベル作品を読んでみたい人に、まずおススメした作品が今作です。
異世界へと転生し、異世界で活躍し、無双する主人公の物語。
そんな物語を読んでみたいと、数多い異世界転生を題材にした作品の中で、爽快感と感無量と感じられる作品が、この「異世界転生騒動記」です。
主人公のバルドの中に宿る、前世と前々世の記憶と人格。
一人は博識知識豊富なオタクな青年と、もう一人は戦国で名を馳せた武将と、実にチートな転生と思いきや、考え方に価値観が違う時代の記憶ゆえに、度々と衝突してしまう等の、転生モノでは珍しい演出があります。
また転生した魂の織り成す葛藤など演出されている等の見どころもあり、バルドの成長の中で、それが大きな変化をもたらし、二つの人格がバルドの成長へとつながっていくと、ただのチートではなく、個性のあるドラマ性の表現ともなり、独特な面白さを見せてくれます。
ただ無双ではなく、成長をして行く主人公の新たなる人生ドラマを現した今作。
異世界転生なライトノベルを読む人に、是非におススメしたい名作でもあります。
