タイトル | 僕と彼女のゲーム戦争 |
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原作・作画 | 師走トオル・八宝備仁 |
出版社 | アスキー・メディアワークス 電撃文庫 |
ゲーム(pcゲーム、家庭用ゲーム)が広く認められ大規模なゲーム大会が開かれプロが多く存在するというオリジナル設定の現代社会。
ゲーム等は実名で実際に発売されている。
そんな中ある名門女子高が少子化により共学になる。
主人公はこの学校に途中転入する本が好きな普通の高校生。
ふとしたきっかけでゲーム部に入部することになります。
ゲーム自体はそれまで興味のなかったため初心者としてゲーム部で活動していく物語。
僕と彼女のゲーム戦争のあらすじ紹介
ゲームが広く認知されプロが多く存在し普通の学校にもゲーム部がある現代社会。
本を読むのが趣味の主人公が共学になったばかりの元名門女子高に転入。
生徒会長が部長のゲーム部に誘われます。
女子が多いためゲームを敬遠する生徒たちの中、ゲームを愛する生徒会長(女子)、博識なゲーム部顧問の男性教諭、メンバーが足りずお手伝いで籍を貸している生徒会メンバーの女生徒が在籍するゲーム部。
メンバーが足りず公式ゲーム大会への参加はおろか部として活動することもままなりません。
そんな中ゲームは初心者な主人公が新たに加入しゲーム部は公式大会を目指し積極的な活動を始めます。
これはゲーム初心者が部活動を通してゲームの可能性を発見し成長していく物語。
実在のゲームが実名で紹介され実際のプレイシーン等が描写されています。
僕と彼女のゲーム戦争のネタバレ・今後の展開
主人公はゲームの初心者ながらひとつの事柄に対して集中力がずば抜けて高くゲームの中に本当に入り込んだような状態になることができます。
いわゆるVRの機器を使ったような状態でその集中力ゆえに数ある対戦者(同じようにゲーム部をもつ他校チームやゲーム業界でのプロプレイヤー)を初心者ゆえの突飛な行動でかく乱し勝利していきます。
もちろん敗北し悔しい思いをすることもありますが負けた事をばねにプロの個人講習や仲間の助言なにより主人公独特の発想により前向きに活動していきます。
また個性的な仲間、アメリカ仕込みのFPS(いわゆる一人称戦争ゲーム)プレイヤーの同級生や声優で名を売っている幼馴染が加わります。
(いずれも女子)家が大金持ちのお嬢様しかしそれゆえゲームに偏見を持つ両親でゲームが好きなこと自体を秘密にしている生徒会長。
家の事情で交際を断り切れず困っている同級生。
また初心者ゆえの行動をプロに見切られ上級者の壁を見せつけられる主人公。
それぞれの事情を悩みときに仲間と協力して解決、一人ひとりが成長していきます。
でてくるヒロインに徐々に好感を持たれていく主人公。
鈍感主人公ではないですが周りがタイプの違うヒロインたちのためなかなか進展しない普通の男子高校生です。
高校3年生ですのでこののち社会にでてプロゲーマーを目指していくのかゲームを開発する側にまわるのか、普通に大学に行ってしまったり、どんな恋愛になるのか必見です。
僕と彼女のゲーム戦争の読んでみた感想・評価
普通に実在するゲーム名が出ているので知っているまたは持っているゲームが紹介されるとこんなことあったなと共感できます。
また上級者のプレイシーンでは今まで考えてこなかった戦術が使われなるほどと納得いく内容になっています。
作者あとがきでゲームメーカーに承認を得ていることや実際にプロプレイヤーの意見を取り入れていることが書かれていました。
他のライトノベルでは実名は濁しているか仮想のゲームが設定されていたりして自分とは結び付かずピンとこなかったのでこの作品を初めて見たときは驚きました。
いくつかのゲームでは攻略に本当に使えますし(自分の能力では再現不能なものもありますが)非常に参考になりました。
主人公とヒロインたちのいわゆるハーレム作品が現在多く存在しますがこの作品はとても自然に展開しており吊り橋効果ならぬゲームでの仮想ピンチ効果でヒロインが主人公を徐々に頼りにしていく描写が自然でした。
主人公たちが誰と結ばれようがこのヒロインたちであれば納得できます。
これから公式大会を目指してどうやって勝利を拾っていくのか。
実在のプロ慣習の技がどのようなものなのか。
自分の持っているゲームがどれだけでてくるのか。
目指せ世界大会に繋がっていくのかなどゲームファンならずとも一見の価値があると思います。
ゲーム好きには一度読んでもらいたい作品
まずゲームのファンにお勧めします。
実際にあるゲームゆえにワクワクすることでしょう。
自分の持っているゲームの中に途中で積んでしまったものが攻略されていたり、苦労したゲームが対戦相手のプロたちによってどのようにプレイされているかをみるだけでも面白いと思います。
youtubeなどで攻略動画がありますが文章でみる緻密なプロの技にうなり、どの状況でどう考えて行動しているのかを描写されていますので非常に参考になります。
主人公たちのプレイ描写では自分ならこうするとか自分もここで詰まったなど共感できることでしょう。
主人公独自の攻略方法に唸らせられるかもしれません。
ライトノベルのファン層には最近のハーレムパターンの作品に飽きてきている方によいのではないでしょうか。
どうして主人公を好きになるのかわからないヒロインが多いハーレム型作品。
それはそれでいいのですが作品自体が似たような設定でさすがに飽きてきているのではないでしょうか。
この作品でも実際このような状況になるのかは疑問ですが、状況が発生するのであればこうなるのかもと思わせるものです。
ヒロインたちはいずれも魅力的ではありますが最初は主人公に対して普通の反応をしています。
まあ少し好意的ではありますが。
ゲーム主題ということで人を選びそうではありますがいまはライトノベルからゲーム化したりゲームがライトノベルになったり、アニメ化していたりと多方面に展開しています。
いろいろな媒体で楽しめるのでゲームだけとか本専門の方が別方面に関心を向ける良いきっかけになるのではと思います。